ニラ玉やレバニラ炒めなど中華料理によく使われるニラ。ニラの香りが食欲を促してくれます。しかし、残ったニラを冷蔵庫に入れておくとすぐしなびてしまうくらい日持ちしない野菜でもあります。
今回はニラの冷凍保存方法と解凍方法、活用方法、冷凍できるニラのおかずをご紹介します。
ニラの冷凍保存方法
ニラは生のまま使いやすい長さにカットして冷凍できます。おすすめの長さは3cmと5mm~1cmの小口切りです。
●3cmのニラの場合
●5mm~1cmの小口切りのニラの場合
こちらの二通りの冷凍方法をご紹介します。
3cmのニラの冷凍保存方法
①ニラをよく洗い水気をきります。
②3cmの長さに切ります。
③できるだけ重ならないように平らにして冷凍用の保存袋に入れ、金属トレーなどにのせて冷凍します。
④ニラが凍ったら手でほぐすようにすると、バラバラに取り出すことができます。
冷凍した3cmの二ラの活用法:ニラ玉
材料
冷凍ニラ:1束
卵:3個
鶏ガラスープの素:小さじ1/2
●しょうゆ:小さじ1
●砂糖:小さじ1
●酒:小さじ1
●オイスターソース:小さじ1/2
作り方
①卵を割り、鶏ガラスープの素を加え、混ぜて置く。
②●の調味料を混ぜ合わせておく。
③フライパンを強火で熱し、卵を加え半熟になったら取り出します。
④一旦卵を取り出し、フライパンに油を足し、ニラを炒めます。
⑤調味料を加え、ニラと混ぜ合わせます。
⑥手早く卵を戻し、全体的に混ぜたら完成です。
冷凍した3cmの二ラの活用法:ニラ入りチヂミ
材料
冷凍ニラ:1/2束
玉ねぎ:1/4個
◎薄力粉:大さじ6
◎片栗粉:大さじ3
◎鶏ガラスープの素:小さじ1
◎塩:少々
◎水:100㏄
ごま油:大さじ2
冷凍した3cmの二ラの活用法:ラーメン
ニラを冷凍しておけば、ラーメンの具の彩りになります。
もやしだけより美味しそうに見えるのでおすすめです。
冷凍した5mm~1cmの二ラの活用法:ニラ入り麻婆豆腐
材料
冷凍ニラ:1/2束
豚ひき肉:100g
木綿豆腐:1丁(300g)
冷凍ネギ:1/2本
しょうが(みじんぎり):1片分
サラダ油:大さじ1/2
ごま油:小さじ1/2
作り方
①豆腐をキッチンペーパーで包んで5分おき、水気をきります。
②●を混ぜ合わせておきます。
③フライパンにしょうがを入れ、中火で炒めます。
④香りが出たらひき肉を加え、ポロポロになるまで炒めます。
⑤豆腐と②を加え、2~3分弱火で煮ます。
⑥冷凍ニラと冷凍ネギを加えて1分煮たら、ごま油を回しかけ完成です。
うちは辛いものが苦手な家族がいるので豆板醤は入れていませんが、豆板醤やにんにくのみじん切りを加えても美味しいです。
5mm~1cmの小口切りのニラの冷凍保存
①ニラをよく洗い水気をきります。
②5mm~1cmの長さに切ります。
③できるだけ重ならないように平らにして金属トレーなどにのせて冷凍します。
④ニラが凍ったら手でほぐすようにすると、バラバラに取り出すことができます。
冷凍した5mm~1cmの小口切りのニラの活用法:にらタレ
材料
冷凍ニラ:1束
冷凍した5mm~1cmの小口切りのニラの活用法:ニラ入り卵焼き
材料(1本分)
作り方
ニラを調理してから冷凍できるおかず:ニラ餃子
材料(40個分)
冷凍餃子の焼き方
餃子に焼き色がついたら、器に盛って完成です。
ニラの栄養
原産地は中国で、ユリ科の緑黄色野菜です。『古事記』や『日本書紀』にもその名があり、かなり古くから日本で栽培されていたようです。昔はニラを治療薬のように考えられていて、ニラ入りのお粥やみそ汁は民間療法として用いられていました。日本へは9世紀に伝わったといわれていて、その名が登場しており、栽培の歴史の古さがうかがえます。
ニラは一年のうちで3回収穫でき、一度生えると何度も繰り返し生えてきます。そのため、一年中手に入りますが、ニラが最も美味しくなる時期は春です。春先の最初に伸びてきた葉っぱが一番柔らかく香りも強いです。
β-カロテンで
ニラには緑黄色野菜であるほうれん草よりも多くβ-カロテンが含まれています。β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、肌の健康を維持したり、のどや鼻などの粘膜に作用し細菌から体を守ったり、抗酸化作用や体内で発生した活性酸素を取り除く効果や発育を促進する働きがあります。
アリシンで冷え性や神経痛などの改善!
アリシンはニンニクやネギ類に共通して含まれる成分で、ニラの特徴である強い匂いのもとになっています。特にニラの根元部分に含まれています。強い殺菌作用を持ち、疲労回復には欠かせないビタミンB1の吸収を高める効果が期待できます。また、胃液の分泌や発汗など代謝を良くするという働きも持っているので、冷え性や神経痛などの改善にも効果があります。
食物繊維で生活習慣病を改善!
ニラに含まれる食物繊維には、便の流れを促す効果があると言われる不溶性食物繊維が多く含まれています。また、肥満や脂質異常症(高脂血症)・糖尿病・高血圧など生活習慣病の予防・改善の効果もあるといわれています。
ビタミンEで老化防止!
ビタミンEは、活性酸素の働きを抑える抗酸化作用があるので、老化防止に役立ちます。しかし、摂り過ぎてしまうとむくみの原因になってしまったり、肌がかゆくなる事がありますので注意が必要です。
葉酸で髪の健康維持!
ニラには葉酸が豊富に含まれています。葉酸は、胎児の成長に必要な栄養素なので、妊活・妊娠中の女性は通常よりも多くの葉酸を摂取するよう推奨されています。また、ホルモンのバランスを正常にしたり、赤血球の細胞の形成を助ける働きもあり、生理前の症状を和らげてくれたり、髪の毛の量を増やす効果等にも期待できます
ニラの効能
●疲労回復や滋養強壮
●免疫力を高める
●がんの予防
●動脈硬化や心筋梗塞など生活習慣病の予防
●老化防止
●冷え性や動脈効果、血栓の予防
●視力維持
●髪の健康維持
参考資料:『食材大全』NHK出版
ニラのカロリーは?
ニラ100gあたり21kcal、とても低カロリーで多くの栄養が含まれています。
新鮮なニラの選び方
●葉にツヤがあり、みずみずしい緑色のもの
●葉先までまっすぐ伸びているもの
●葉の幅が広く肉厚なもの
●茎の切り口が乾いていないもの
ニラの保存期間や方法
4~5日持たせるには:野菜室で保存
ニラをキッチンペーパーで巻いてからラップで包み、冷蔵庫の野菜室で出来れば立てて保存します。しかし、葉が折れてしまうと栄養素が失われてしまうので、無理な場合は横にして保存してください。また、強く巻きすぎないように注意してください。
10日ほど持たせるには:冷蔵庫で保存
ニラを使いやすい長さにカットし、タッパーに入れた後、水をひたひたになるまで入れます。水をこまめに変えれば約10日間もちます。
一ヶ月ほど持たせるには:冷凍保存
ニラを使いやすい長さにカットし、冷凍用の保存袋に全体をならして入れ、寝かした状態で冷凍します。凍ったら立てて保存しても大丈夫です。解凍せず、凍ったまま使用してください。
二ラのおすすめの食べ方
ニラは肉の臭みを消す効果が!
臭いのもとである硫化アリルは肉の臭みを消す働きがあるので、レバニラ炒めやジンギスカンなどは相性が良い組み合わせです。
臭いが気になる時はごま油で炒める!
ニラは油との相性がとても良い食材でもあるので、臭いが気になる時はごま油で炒めるのがおすすめです。
ニラはタレとしても優秀!
刻んだ生のニラを醤油に漬けて保存しておくと炒め物や焼き肉のタレ、ラーメンの香味などに使えて便利な上に、食欲も湧くのでおすすめです。
ニラは加熱しすぎない!
ニラは加熱時間が長くなりすぎると風味や色が落ちてしまうので、加熱しすぎないことが大切です。
ニラの根元の部分は細かく刻んだ方が栄養価がUP!
ニラの根元部分には疲労回復効果のあるアリシンが葉先の4倍も多く含まれています。このアリシンは刻むことで活性化するため細かく刻み、10分以内に食べるのが一番です。なぜかというとアリシンは10分でピークを迎え、15分以上経つと血糖値を抑えるジスルフィドに、30分以上経つと血栓予防効果のあるトリスルフィドという成分に変化するためです。
ニラの葉先は大きく刻む方がビタミンの流失を抑えられる!
逆にニラの葉先部分はビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどが豊富に含まれているので、細かく刻むと栄養が逃げてしまいます。また、水につけたままにしておくのもビタミンが流失してしまうので、調理の直前に洗う、切るがおすすめです。