健康野菜として近年人気が高まっているオクラは独特のねばりが特徴です。輪切りにすると五角形になる五角オクラが主流ですね。見た目も可愛いです。夏バテ防止にもなり、食欲もアップするので、夏に人気の野菜ですが、傷みやすいのが難点です。
購入したら早めに食べるのが一番ですが、野菜宅配などはまとめて野菜が届くので、どうしてもすぐには食べきれないという方もいらっしゃると思います。そこで、オクラの鮮度をできるだけ長持ちさせる保存方法や栄養・効能・調理例などをご紹介します。
オクラとは
サウジアラビア、エジプト、エチオピアなどアフリカ北東部地域が起源と考えられ、エジプトでは紀元前から栽培されている歴史の古い野菜です。日本で一般的に食べられるようになったのは昭和30年代からです。
独特の粘りがあり、好みは分かれますが、健康野菜として近年人気が高まっています。輪切りにすると五角形になる五角オクラが主流ですが、最近は丸や紅色種、ミニオクラなども出回っています。
オクラの旬は?
旬は夏で6月~9月が最盛期です。冬場は輸入品が出回ります。
オクラの効能や栄養
オクラにはペクチン、β-カロテン、カリウム、ビタミンB1、カルシウムなどが含まれています。
オクラの栄養を効能と合わせてご紹介します。
胃腸の調子を整える働きがあるペクチン
オクラの粘りはガラクタンやアラバン、ペクチンなどの水溶性食物繊維です。その粘着性によって腸管内をゆっくり移動するので腹持ちがよく、食べすぎを防いでくれます。また、このネバネバ成分は腸内環境をよくするだけでなく、高血圧や高血糖、高脂血症の予防にもなります。ペクチンは整腸作用を促し、便秘や下痢を予防して大腸ガンのリスクを減らす効果があるとされるほか、コレステロールを排出する作用でも知られます。
免疫力を高めるβ-カロテン
オクラに抗酸化力があるとされるβカロテンが、レタスの3倍以上も含まれています。β-カロテンは目、喉、鼻などの粘膜を健康に保ち、病原菌などが体に侵入するのを防いでくれます。
高血圧を予防するカリウム
カリウムにはナトリウムを排出する作用があることから、塩分の摂りすぎを調節する働きがあります。そのため、高血圧の予防にもなります。
疲労回復にビタミンB1
オクラにはピーマンの3倍のビタミンB1も含まれており、夏バテなどの疲労回復にも効果が期待できます。
骨を丈夫にするカルシウム
骨を丈夫にする働きのあるカルシウムは成長期に骨を生成する上で欠かせない成分です。
新鮮なオクラの選び方
●サヤがみずみずしく緑色が濃いもの
●サヤの形がハッキリしていて柔らかいもの
●表皮に産毛が多くヘタが若々しいもの
オクラの冷蔵保存
家庭でのオクラの保存は市販のネットのまま、もしくはキッチンペーパーに包んでビニール袋や保存袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。
オクラは5度以下になると低温障害で黒く変色してしまいます。その為、冷蔵庫より、野菜室での保存がおすすめです。それでも痛みが早いので、購入したらできるだけ早めに食べるか、冷凍保存がおすすめです。
オクラの冷蔵保存期間は?
上記の内容での保存期間は3~5日です。
オクラを冷凍するメリット
オクラは痛みやすい野菜ですが、冷凍すると低温障害を起こさず、一ヶ月保存することができます。
野菜室に保存しておくと、どんどん黒くなっていき、栄養素も減ってきてしまいますが、冷凍保存すると豊富な栄養素を長く保つことができるんです。
オクラを茹でてから冷凍保存
オクラを茹でてから、保存する場合は冷凍保存がおすすめです。
冷蔵で保存する場合はほとんどもたないので、当日、遅くても翌日までには食べきって下さい。
ヘタには苦味成分がある
まずは板ずりをします。オクラ7~8本に対して大さじ1程度の塩を振りかけ、まな板にこするようにして、産毛を取ります。
塩を手につけて、もんで産毛を取ってもいいです。
次にオクラを1分茹でます。
茹であがったら、氷水にとり、粗熱がとれたらキッチンペーパーなどで水気をふき取ります。
ラップに包んでから保存袋に入れます。できるだけ、空気を抜いてください。
この時、保存袋に「オクラ 茹で」など内容の記載と一緒に日付も書いておくといいですね。
オクラの冷凍は一ヶ月ほどもつので冷凍庫に保存している間にいつ冷凍したものか分からなくなってしまうことがあります。
そんな時、日付が書いてあれば、安心して使うことができるので、おすすめです。
熱伝導率の良い金属トレーにのせてから冷凍すると、冷凍時間の短縮になり、鮮度の保持にも繋がります。
茹でたオクラの冷凍保存期間は?
茹でて丸ごと冷凍したオクラの保存期間は一ヶ月です。
茹でたオクラの解凍方法
こちらは茹でてから冷凍したオクラです。
今回は冷蔵庫で一時間ほど解凍してから、かつお節と和え、冷奴にのせてポン酢をかけて食べました。
味は悪くはなかったのですが、冷凍しない方が美味しいと思います。
オクラを生で冷凍保存
新鮮でやわらかいオクラなら下茹でなしでOKです。塩をふってまな板の上で転がす「板ずり」をし、表面の産毛を取り、苦みの原因となるヘタを取って小口切りにすれば、茹でることによってネバネバ成分やビタミンB群の流出をゼロにすることができます。
板ずりしたら、水で洗い、キッチンペーパーなどで水気をふき取ります。ビニール袋や保存袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。
水でサッと洗い、水気をふき取ります。
こちらも茹でたオクラ同様、ラップに包んでから保存袋に入れます。できるだけ、空気を抜いてください。
上記でご説明させて頂いた、日付も記入します。
茹でたオクラ同様、金属トレーにのせて冷凍します。
生のまま冷凍したオクラの保存期間は?
生のまま板ずりして産毛を取り、丸ごと冷凍したオクラの保存期間は一ヶ月です。
生のオクラの解凍方法
冷凍した生のオクラは凍ったまま生姜焼き用の豚肉で巻き、肉巻きにしました。
片栗粉をつけ、巻き終わりを下にして、熱して油を注いだフライパンで焼きます。
フライパンの油をキッチンペーペーでふき取ります。
しょうゆ大さじ2、みりん、酒、砂糖を大さじ1(オクラの肉巻き10本分の分量)を絡めたら完成です!
こちらは、生のオクラとほとんど変わらない食感でした。
味も美味しかったです。
カットしたオクラの冷凍保存方法
オクラを塩でもんでから、ザルに入れ、熱湯を3~7秒ほどかけます。
水けをキッチンペーパーでよくふき取ります。
オクラを小口切りにします。
保存袋に入れ、名称、日付を記入します。
カットしたオクラの冷凍保存期間
カットしたオクラの冷凍保存期間は約一ヶ月です。
カットしたオクラの解凍方法
カットしたオクラを冷凍したのがこちら
今回は長いもを半分おろし、半分角切りにしたものに冷凍したオクラをそのまま加えて混ぜました。
味付けは白だしを加えただけです。混ぜているうちに解凍されて、味も食感も問題ありませんでした。
ご飯にかけて食べたり、お蕎麦に加えて食べたり、そのまま頂いても美味しいです。
こちらでは、野菜20種類の冷凍方法のまとめ記事となっています。

オクラの保存方法まとめ
キッチンペーパーに包んだオクラをポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存:保存期間3~5日
茹でたオクラを冷凍保存:保存期間1ヶ月
生のオクラを冷凍保存:保存期間1ヶ月