40代になると痩せにくくなってしまいます。その原因の1つに「代謝が悪くなってしまう」ことが上げられます。ダイエットしてるのに、なかなか痩せられない方や今までと同じ生活なのに太ってきたなど感じる場合は基礎代謝が下がってしまっているのかもしれません。
今回は基礎代謝を上げる方法をご紹介します。
基礎代謝とは?
私たちの体内では、「生活活動代謝」「食事誘発性熱産生」「基礎代謝」という、3種類の代謝が行われています。
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●生活活動代謝
- 日常生活での動作や、運動やトレーニングをしたりなど、身体を動かすときに使われる消費エネルギーのことです。
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●食事誘発性熱産生
- 食事をした後、安静にしていても代謝量が増大することです。
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●基礎代謝
- 呼吸をしたり心臓を動かしたり、さらには座っているときや睡眠中にもエネルギーは消費されます。基礎代謝とは日常生活を送る上で必要最低限のエネルギーのことです。
太りやすいのは代謝の低さが原因?
- 1日の総消費エネルギーは約60%〜70%が基礎代謝、残りの30%程度が生活活動代謝という、日常生活や運動などの活動で消費するエネルギーと言われています。加齢とともに低下していく基礎代謝ですが、健康的な生活習慣や適度な運動を実践することで、基礎代謝で消費するエネルギー量が増えるので、太りにくく痩せやすい身体になります。
ダイエットが成功しにくい方に多いのが、代謝が低いということ。また、加齢により内臓機能が低下し、代謝が悪くなってしまいます。代謝の落ちた体はやせにくく、食事制限や運動でダイエットに励んでも効果が出にくいのです。
また、なかなか肥満が解消されないからといって、負担の大きいダイエットを繰り返すとさらに代謝が落ち、痩せにくい身体になってしまいます。
ダイエットの効果が感じられない、または太りやすいと感じたら、、まずは生活習慣を見直すことが大切です。
基礎代謝を上げるメリット
太りやすいのは代謝の低さが原因とお話したので、メリットはダイエットに効果的ということになります。しかし、基礎代謝を上げるメリットはそれだけではありません。
基礎代謝を上げ、痩せやすい体質になると、リバウンドしずらいといわれています。
逆に過激な食事制限はリバウンドしやすいですよね。
基礎代謝が上がると筋肉の活動量が増え、体温が高くなると言われています。体温が上がることによってリンパ球が活性化し、細菌やウィルスの侵入をブロックして風邪を引きにくくなることが期待できます。
参照:河野 一郎.運動と免疫.体力科学.1992年 41巻2号 39-46.
また、血行が良くなることから冷え性、肩こり・腰痛、生理痛の改善にも効果が期待できると言われています。
参照:山王丸 靖子, 秋山 隆, 沼尻 幸彦, 寺尾 哲, 和田 政裕.若年女性の冷えと食および生活習慣との関連.日本食生活学会誌.2016年 26巻4号 197-204.
加えて基礎代謝の消費量は骨格筋と肝臓、そして、脳が半分以上を占めますが、その内訳としては肝臓27%、脳19%、筋肉18%、腎臓10%となっており、運動によって筋肉をつけることだけでなく、肝臓や腎臓などの内臓機能を高めることによっても、基礎代謝を上げることは可能なのです。
参照:FAO/WHO/UNU合同特別専門委員会報告.1989年.
新陳代謝ダイエット
ダイエットのためにも健康のためにも基礎代謝はアップさせたいですね。ここからは基礎代謝アップにつながる方法をご紹介します。
体が温まる食べ物をとる
身体を温めて内臓の働きを良くする食べ物を積極的に取りたいですね。
ビタミンEには血行を良くする働きがあるので、血の巡りを良くして体温を上げてくれることが期待できます。具体的には下記のような食材です。
また、冷たい飲み物や食べ物は体温を下げるだけでなく、内臓の働きを鈍くして、代謝も下げてしまいます。アイスティーよりもホットティーなど、なるべく体が温まる物を選ぶようにすると代謝アップが期待できます。
筋肉の元となり、脂肪燃焼効果が高い食べ物
アミノ酸が豊富に含まれた食べ物は、筋肉の元となり脂肪燃焼効果を高めることが期待できるので、基礎代謝を上げる食べ物に挙げられます。
具体的には下記のような食材です。
牛乳、チーズ、カツオ、シジミ、アジ、シラス、レバー、豆類、鶏肉、豚肉など
代謝の働きをサポートする食べ物
ビタミンB、特にビタミンB1は糖質の代謝に必要な酵素の働きをサポートしてくれます。具体的には下記のような食材です。
納豆、大豆、ウナギ、青魚、マグロ、サケ、卵、牛乳、玄米
筋肉量を増やすため、筋トレを取り入れる
基礎代謝を上げるためには、筋肉量を増やすことが重要です。
参照:田中 喜代次, 中田 由夫.減量しながら筋肉量および基礎代謝量を高めることは可能か?.体力科学.2017年 66巻3号 209-212
女性の場合はボディービルダーのような筋肉にするには、かなりの筋トレをしなくてはならないので、安心してくださいね。
大胸筋(胸の辺りの筋肉)や広背筋(背中の筋肉)、腹筋やハムストリングス(太ももの裏側の部分)などの大きな筋肉群を鍛えることで基礎代謝が上がります。
ただ、なかなか筋トレと言われると運動の苦手な私は尻込みしてしまいます。そんな私でもできる生活習慣をご紹介します。
起床後のストレッチ
朝、起きたら少しずつストレッチをしていきます。最初は横になったままできる簡単なストレッチをします。
次に足パカなど足を中心に横になったままストレッチしていきます。
それから、ねじるストレッチを身体を起こしてしていきます。
代謝が上がるだけでなく、自律神経のバランスも整えられる上、体を動かすことで交感神経が優位になり、朝から活動スイッチが入り動きやすくなります。
日常生活に取り込む運動
テレワークやデスクワークが多くなっている現代は運動不足が深刻です。筋肉量をキープするためにも、適度な運動を日常的に実践することが重要ですよ。
ただ、なかなか続けるのは難しいので、いつも必ずしている生活パターンと組み合わせて習慣づける方法がおすすめです。
朝の腹筋
私が取り入れているのは、朝のストレッチ後の腹筋です。ちょっと大変ですが、ストレッチと腹筋をする時間分早く起きて行います。腹筋はお腹をへこませるには絶大な効果があるので、取り入れたいのですが、横にならないとできないので、いったん起き上がってしまうとなかなか取り組めないんですよね。最初は1回からでもいいので、少しずつでも回数を増やしていくと徐々に腹筋できる回数が増えてきますよ。
合間のスクワット
スクワットは横にならなくても、道具がなくてもできるので、いつでもどこでもできる筋トレです。私はお風呂の前や料理の合間にキッチンですることが多いです。十分に安全を確認して、好きな音楽に合わせてスクワットすると楽しいですよ。
お風呂でのリンパマッサージ
また、リンパの流れを良くすることは大切です。湯船に浸かり、首や肩、デコルテやバスト周りのリンパの流れを良くするためにマッサージします。リンパマッサージをするようになって気づいたのですが、リンパの流れが滞っているところは、マッサージすると痛みがあります。しばらくマッサージしていると2~3日で痛みがなくなるのですが、マッサージをさぼるとすぐまた痛みを感じるようになります。それほどリンパってすぐ流れが滞ってしまうのだなとこまめにマッサージするようにしています。
また、湯船に浸かることでストレス解消や質の良い眠りに繋がるので、おすすめです。
まとめ&感想
痩せやすい体質作りは、健康的な暮らしにあります。
一週間、一ヶ月しか持たないような激しいダイエットよりも何年も続けられる生活習慣を身につけることが大切だと思います。